DCコネクタの破損

パソコン診療所

2022年12月21日 20:52

ノートの電源が入らなくなった。
以前から、入ったり入らなくなったりしていて、だましだまし使っていたが、ついにまったく入らなくなった。。。

とのご連絡。
持ち込まれたノートは東芝の
Dynabook R63/H

状況を確認すると、ACアダプタを接続しても電源入らず、バッテリーの充電LEDも点灯しません。
DCコネクタの周囲には、何やら接着剤のようなものが塗られた状態。
確認してみると、DCコネクタのぐらつきを、接着剤で固定しようとしたそうです。

以前のノート(Vistaの時代ぐらいまで?)は、DCコネクタをマザーボードに直に固定する方式が多くありました。
その場合、ACアダプタの抜き差しを繰り返すと、DCコネクタを固定している半田がはがれたり、割れたりして、電源が入らなくなることがありました。
ただし、最近のノート(Windows7以降ぐらいから?)は、DCコネクタから配線をのばして、マザーボードに接続する方式がほとんどです。
その場合は、以前のような半田割れやはがれることによる不具合はありえません。
しかし、「徐々に症状が悪化していった」と言われていることから、マザーボード直付け方式の不具合のようにも思えます。
お預かりして、不具合を確認することに。

以下、不具合対応のレポートとなりますが、、、
その前に、いつものお約束。
レポートでは、配線やケーブル、コネクタ類の取り外しは、特に注意が必要となるもの以外は記載していません。
作業中、適時、外すようにします。
また、作業後、数日~数ヶ月後に画像と記憶をたよりに記載しています。
間違いや、手順が前後逆だったり抜けている場合もあると思います。
あらかじめご了承ください。

まず、ノート本体底面のカバーを取り外します↓

底面のネジを全て外します。
→コム足2か所の下にもネジ有り。

カバーを取り外して、DCコネクタを確認してみると、配線でマザーボードにつなぐ方式でした。。。
ただ、よくよく見てみると、

コネクタの後ろ側に、プラス端子が飛び出ているようです↓

接着剤がういてしまっていますね。

プラス端子を指で押し込んで、ACアダプタを差してみると↓


バッテリーの充電LEDが点灯しました↓

原因判明です。

プラス端子が抜けないように、瞬間接着剤で固定↓


強力なので、このままでも抜けることは無いと思われますが、、、

接着剤がはがれてしまっても、プラス端子が抜けきらないように、マザーボードとの隙間にゴムを挟みました↓

これで、再発は無いと思われます。

本体内側のほこりをきれいにして↓

右側斜めに取り付けられている細長い基盤は、M.2 のSSD。
限られたスペースに押し込んだ感がありありです。

抜け防止のゴムが少し高く、カバーが少し浮いてしまいますが↓

ネジで締め付けることにより、ゴムがずれたりすることがなくなるので好都合です。

電源ON、Windows起動も確認↓


すでに、引き渡し済み。
ありがとうございました。

パソコン診療所
うえはら



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