パソコン診療所のブログ

ノートの画面に何も表示されなくなった。
Windowsは起動していて、良く見ると、薄っすら映っているのがわかる。
それまで、画面がチラついたり、明るさが不安定だったりしていた。。。
外部ディスプレイは表示されます。

とのご連絡。

持ち込まれたノートは、iiyama の
STYLE-15FH038-i5-UHES

２年ほど前に新品で購入され、その時の納品書のような書類に上記の機種名が記載されていますが、ノート本体の底面のシールに記載の機種名は、「STYLE」の部分が「IstNxi」の表記になっています。

早速電源を入れてWindowsを起動すると、同様の症状。
Windowsが起動し画面に薄っすら表示されているのが確認できます。
これは、バックライトが点灯していない症状ですね。

以前は、バックライトが「切れている」ことが多かったのですが、Windows7の頃からのディスプレイは、バックライトにLEDが使用されることが多くなりました。
特に、ここ10年の液晶は、ほぼLEDと言って良いでしょう。
ご存知の通りLEDは基本的に「切れない」ので、点灯しないとなると別の原因が考えられます。
１．液晶パネル内の配線の不良
２．マザーボードから液晶パネルへ接続しているケーブルの不良か、差込部分の接触不良
３．マザーボード側のLEDへの給電部分の不具合。
番外編として、液晶パネルを知らずにOFFにしている、画面の輝度が最低になっている等の操作ミスもあります。

詳しく症状をお伺いしていると、１、２、３のどれにも当てはまりそう。
まず、一般的にいちばんありがちな原因２からチェック。
本体側とディスプレイ側のカバーを開けて、ケーブルとコネクタをチェックします。

その前に、＊＊＊いつものお約束＊＊＊
レポートでは、配線やケーブル、コネクタ類の取り外しは、特に注意が必要となるもの以外は記載していません。
作業中、適時、外すようにします。
また、作業後、数日～数ヶ月後に画像と記憶をたよりに記載しています。
間違いや、手順が前後逆だったり抜けている場合もあると思います。
あらかじめご了承ください。

では、本体側の分解から。

底面の丸印のネジを外します↓

ピンク丸のネジを外して、DVDドライブ取外し。
青丸のネジを外して、キーボードを取外し、、、ますが、ネジを外しただけでは取外しができません。
左側の青丸のネジを外した後、細い棒のようなもの（爪楊枝の柄の部分でも）を差し入れて、キーボードを浮かせるようにしながら、表側からキーボードを取外していきます。

キーボードの配線↓

長さ的には、多少、余裕があります。

キーボードを取外して、さらに、丸印のネジを外します↓


さらに、本体底面の残りのネジを全て取外して、底面側のカバーを取外し。
底面側からの本体内部↓

超低電圧版の第８世代Corei5がオンボードで載っています。
その割に、CPUファンが大きめですね。
ほこりはほとんど無しでした。
SATASSDは、crucial製が載っていました。
マザーボード上には、M.2 のスロットもありました。
→NVMe が使用できるかどうか、、、確認していませんでした。。。

左側のディスプレイヒンジ部分からの配線↓

恐らく、Webカメラとマイクの配線と思われます。

チェックする液晶パネルへのケーブルは、左側のヒンジからの配線↓

無線LANの小さなカードのすぐそばに、コネクタがあります（矢印）。

ケーブルとコネクタが見えたところで、再度、電源を入れてみて動作を確認すると↓

液晶表示、、、されています。
やはり、接触不良だったのでしょうね。

コネクタも４、５回着脱して、そのつど、正常表示を確認↓

ちなみに、３０ピンの接続ケーブルが使用されていました。
コネクタの向こう側には、４０ピンのコネクタ用の空パターンも見えますね。

ケーブルを少しひねったりしても、表示に問題なかったため、ディスプレイ側は確認せずに元通り組立て。

組立て後も↓

パネルを開いたり閉じたりしましたが、不具合再発無し。

表示が正常となたため、不具合個所の特定は不可。
状況を説明し、お預かりしたその日のうちにお引渡し済みです。
ありがとうございます。

パソコン診療所
うえはら