2024年04月09日
格安ノートのメンテナンス
事業を終了するとのことで、今年１月に、事業所で使用していた不要なパソコンを７台引き取りました。
→デスクトップ１台とノート６台。
その中のにあった１５インチのノート。
GM-JAPAN の GLM-15-256-P
格安ノートと言われる製品のようです。
上記リンク先の現行製品では、引き取ったノートのCPUの世代より新しいので、ひとつ前のバージョンと思われます。
ディスプレイ部分の表カバーにキズやすれが多少あるのみで、他は、使用感がほとんど感じられない新品に近い状態、、、でしたが、本体カバーに「ハイキ」と記載されたビニールテープが張られています。
とりあえず電源を入れてみようと、いろいろな付属品が入った袋の中を確認すると、このノート用のACアダプタが無い。。。
→そのまま、電源ボタンを押しても無反応でした。
それなら、近くのハードオフからACアダプタを探そうかと、DC入力の電圧と電流を確認したかったのですが、本体に記載が無い。。。
そこで、ネットでこのノートの互換ACアダプタを探すと、、、いくつかありました。
その互換ACアダプタの仕様から、電圧は12V、電流値は3Aと判断。
さらに、DCのコネクタは一般的なコネクタの直径よりかなり細い。
→ヘッドフォンやマイク用のミニジャックとほぼ同じ太さ。
上記の条件に合うACアダプタをハードオフで探すと、１つだけ見つかりました↓
ノートのDCコネクタは、本体左側の緑のテープの下↓
このテープ、キーに直接貼られているのですが、、、ま～、キーの動作に支障はありません。
ACアダプタを接続すると、充電中のLEDが点灯しました。
すぐに電源ボタンを押しましたが、、、反応無し。
２，３分、そのまま待って、、、
ノートの電源を入れると、、、！！
GMJapanのロゴが表示され、Windowsが起動しました↓
起動時に、Windowsのアップデートが適応されましたが、特に問題無いように見えます。
また、探してきたACアダプタも使用に問題無いようです。
→バッテリー充電中に、負荷100%を５分程試してみましたが、ACアダプタが少し暖かくなる程度。
正常に見えても、すぐに異常がでることもあるので、メンテナンスも兼ねて本体内を確認します。
その前に、いつものお約束。
レポートでは、配線やケーブル、コネクタ類の取り外しは、特に注意が必要となるもの以外は記載していません。
作業中、適時、外すようにします。
また、作業後、数日～数ヶ月後に画像と記憶をたよりに記載しています。
間違いや、手順が前後逆だったり抜けている場合もあると思います。
あらかじめご了承ください
本体底面にあるネジを全て外します↓
奥の両端のネジには、シールが貼られていますが、破いてしまいます。
→このシールを破いてしまうと、メーカーの保証を受けることが出来なくなります。
右側手前の小窓の内側には、M.2 SATA SSD があります↓
Model:PROS6ENT-256
型番からの予想通り、256GBのSSDで、SATA接続タイプのM.2 です。
実は、このSSDと全く同じもの（同じ型番）を、このブログの書き込みも含めて、事務用として使用しているデスクトップに使用しています↓
こちらの、メーカーの激安ノートに使用されていたもので↓
https://natku-f.com/user_data/fullspeed/13
コーヒーをこぼして電源が落ちてしまったとのことで持ち込まれましが、マザーボードにショートした跡があったため、修理対応無しに。
SSDは生きていましたが、初めて耳にするメーカーで信頼性もわからないので、自分用に使用することにしました。
で、、、
2022年の秋ごろ組み立てていますが、それから今まで（約１年半ぐらい）、特に問題無く使用できています。
→遅くなるなど、不具合ではないが使用感が悪くなる、、、といったこともありません。快適に使用できています。
底面のカバーを外すと、中はこんな感じ↓
本体内の２／３ぐらいの面積を占める黒い物体は、内蔵バッテリー。
膨張などの異常はみられません。
バッテリーの右側に、マザーボード。
→バッテリーの１／５ぐらいの大きさですね。
マザーボードをアップ↓
８割がたおおっている銅板は、CPUクーラー（放熱器）の役目をしています。
ネジ４本を外して、銅板を開いてみると↓
ほぼ中央に、オンボードのCPUのCeleron N3450
銅板側には熱伝導シートが貼られていて、CPUで発生した熱が、効率良く銅板に伝わるようになっています。
CPU手前の黒い２つのチップは、オンボードのメモリ、、、でしょうか。
オンボードのCPUとメモリは、増設や交換は不可です。
ところで、このノートのDCコネクタ（上画像丸印）は、基板直付けになっています。
使用しているうちに、コネクタの抜き差し時の力で固定している半田が割れて、接触不良の不具合が発生する恐れがあります。
→WindowsXPのころまでのノートでは、ありがちな不具合でした。
→Vistaのころからは、DCコネクタから配線を伸ばして、マザーボードにつなげる方式が多くなり、上記の不具合は激減しました。
不具合回避の方法は、抜き差しはできるだけ行わないようにし、行う場合は慎重に。
また、持ち運び時には、必ずコネクタを抜くようにします。
マザーボードや本体内に異常はみられないので、元通りに組み立てます。
→ファンが無いためほこりもなくきれいでしたが、エアーで吹いておきました。
内蔵バッテリーを固定する際に、２か所のネジ穴が割れてしまったので、その部分は、アルミテープで固定↓
組み立て後、Windowsの起動を確認。
初期化の方法を確認しようと、メーカーサイトを見てみると、、、
表示不具合対応のアップデート↓
https://www.gm-japan.co.jp/support_search/glm-15-256-display-defect-recovery/
を発見。
まず、BIOSアップデート用ファイルをダウンロードして、USBメモリを作成。
作成したUSBメモリから起動して、BIOSをアップデート↓
無事完了。
同様に、OSアップデート用のUSBメモリを作成し、アップデート→特に異常なく完了。
一旦、SSDのイメージバックアップを取り、SSDを完全消去。
バックアップからSSDにリストアを行いWindowsの起動を確認。
CPU-Zの表示↓
TDPは6W
冷却用のファンが無くても大丈夫と思われますが、使用していると、本体がだいぶ熱くなることも。
バッテリーなど他の発熱もありそうなので、底面カバーに、通気用のスリットがあったほうが良さそうです。
SSDのSMARTを確認↓
通電時間が78時間！
外観と同様、実際に使用していた期間もごく短時間だったようです。
ここで、なぜ「ハイキ」と書かれていたのかが謎となりますが、考えられることは３つ。
→このノートを使用していた事業所は、すでに閉めてしまっているため、連絡がとれず。。。
・ACアダプタが故障、あるは、破損して使用できなくなった。
・BIOSとOSアップデートの原因となったディスプレイの不具合が発生して、使用できなくなった。
・性能的な不足で、業務での使用に支障があった。
ぐらいでしょうか。
さらに、動作の確認をすすめても、特に問題無し。
Webカメラもきれいに映ります↓
ただ、、、
SSDが使用されているので、通常は、ハードディスクを使用しているCoreiシリーズなどのノートより軽快に動作しますが、Windowsのアップデートなど、バックグラウンドで何らかの処理が始まると、とたんに動作が遅くなります。
バックグラウンドでの、Windowsアップデート時のCPU使用率↓
100%の状態が、頻繁にあります。
この時、SSDのアクセスタイムは100%ではなく、メモリも余裕があるので、動作が遅くなる主な原因はCPU性能のようです。
上画像をよく見ると、CPUの動作速度が「2.06GHｚ」となっていて、通常の1.1GHzから、ブーストを効かせてかなり頑張っていることがわかります（仕様上はブースト時は最大2.2GHｚ）。
ちなみに、PassMarkは1983。
バックグラウンドでの処理がなければ、office等、ごく普通に使用することは可能。
ユーチューブのフルHD動画も問題無く再生できます↓
CPU、GPUとも使用率は100%になることは無いようです。
→CPU使用率で３回ほど100%に届いていますが、撮影時に、ウィンドウ表示に変えたり、移動させたりした時の影響と思われます。
一通り、動作チェックを行い、問題の無いことを確認。
ACアダプタと、初期化用のUSBメモリも作成しました↓
DCコネクタは、本体の形状に合わせてプラスチック部分の片側を斜めにカット↓
これで、刺さった「感」が大きくなりました。
サービスのSysmain（先読み機能）を停止。
キングソフトのセキュリティソフトは、迷惑広告が表示されるので削除（Windowsのセキュリティが動作）
Cドライブのクリーンアップと最適化を行い、、、
メンテナンス完了↓
完了後に見つけたのは、このノート用のWindows再インストールのダウンロード↓
https://www.gm-japan.co.jp/support_search/glm-15-256-p-windows-10-windows-11-usb-os-re-install/
USBメモリ用のWindowsインストーラのよう。
Windows10、11 の両方が可能です。
ほぼ新品のような、かなり状態の良い中古ノートでしたが、すでに販売済みです。
ありがとうございます。
パソコン診療所
うえはら
→デスクトップ１台とノート６台。
その中のにあった１５インチのノート。
GM-JAPAN の GLM-15-256-P
格安ノートと言われる製品のようです。
上記リンク先の現行製品では、引き取ったノートのCPUの世代より新しいので、ひとつ前のバージョンと思われます。
ディスプレイ部分の表カバーにキズやすれが多少あるのみで、他は、使用感がほとんど感じられない新品に近い状態、、、でしたが、本体カバーに「ハイキ」と記載されたビニールテープが張られています。
とりあえず電源を入れてみようと、いろいろな付属品が入った袋の中を確認すると、このノート用のACアダプタが無い。。。
→そのまま、電源ボタンを押しても無反応でした。
それなら、近くのハードオフからACアダプタを探そうかと、DC入力の電圧と電流を確認したかったのですが、本体に記載が無い。。。
そこで、ネットでこのノートの互換ACアダプタを探すと、、、いくつかありました。
その互換ACアダプタの仕様から、電圧は12V、電流値は3Aと判断。
さらに、DCのコネクタは一般的なコネクタの直径よりかなり細い。
→ヘッドフォンやマイク用のミニジャックとほぼ同じ太さ。
上記の条件に合うACアダプタをハードオフで探すと、１つだけ見つかりました↓
ノートのDCコネクタは、本体左側の緑のテープの下↓
このテープ、キーに直接貼られているのですが、、、ま～、キーの動作に支障はありません。
ACアダプタを接続すると、充電中のLEDが点灯しました。
すぐに電源ボタンを押しましたが、、、反応無し。
２，３分、そのまま待って、、、
ノートの電源を入れると、、、！！
GMJapanのロゴが表示され、Windowsが起動しました↓
起動時に、Windowsのアップデートが適応されましたが、特に問題無いように見えます。
また、探してきたACアダプタも使用に問題無いようです。
→バッテリー充電中に、負荷100%を５分程試してみましたが、ACアダプタが少し暖かくなる程度。
正常に見えても、すぐに異常がでることもあるので、メンテナンスも兼ねて本体内を確認します。
その前に、いつものお約束。
レポートでは、配線やケーブル、コネクタ類の取り外しは、特に注意が必要となるもの以外は記載していません。
作業中、適時、外すようにします。
また、作業後、数日～数ヶ月後に画像と記憶をたよりに記載しています。
間違いや、手順が前後逆だったり抜けている場合もあると思います。
あらかじめご了承ください
本体底面にあるネジを全て外します↓
奥の両端のネジには、シールが貼られていますが、破いてしまいます。
→このシールを破いてしまうと、メーカーの保証を受けることが出来なくなります。
右側手前の小窓の内側には、M.2 SATA SSD があります↓
Model:PROS6ENT-256
型番からの予想通り、256GBのSSDで、SATA接続タイプのM.2 です。
実は、このSSDと全く同じもの（同じ型番）を、このブログの書き込みも含めて、事務用として使用しているデスクトップに使用しています↓
こちらの、メーカーの激安ノートに使用されていたもので↓
https://natku-f.com/user_data/fullspeed/13
コーヒーをこぼして電源が落ちてしまったとのことで持ち込まれましが、マザーボードにショートした跡があったため、修理対応無しに。
SSDは生きていましたが、初めて耳にするメーカーで信頼性もわからないので、自分用に使用することにしました。
で、、、
2022年の秋ごろ組み立てていますが、それから今まで（約１年半ぐらい）、特に問題無く使用できています。
→遅くなるなど、不具合ではないが使用感が悪くなる、、、といったこともありません。快適に使用できています。
底面のカバーを外すと、中はこんな感じ↓
本体内の２／３ぐらいの面積を占める黒い物体は、内蔵バッテリー。
膨張などの異常はみられません。
バッテリーの右側に、マザーボード。
→バッテリーの１／５ぐらいの大きさですね。
マザーボードをアップ↓
８割がたおおっている銅板は、CPUクーラー（放熱器）の役目をしています。
ネジ４本を外して、銅板を開いてみると↓
ほぼ中央に、オンボードのCPUのCeleron N3450
銅板側には熱伝導シートが貼られていて、CPUで発生した熱が、効率良く銅板に伝わるようになっています。
CPU手前の黒い２つのチップは、オンボードのメモリ、、、でしょうか。
オンボードのCPUとメモリは、増設や交換は不可です。
ところで、このノートのDCコネクタ（上画像丸印）は、基板直付けになっています。
使用しているうちに、コネクタの抜き差し時の力で固定している半田が割れて、接触不良の不具合が発生する恐れがあります。
→WindowsXPのころまでのノートでは、ありがちな不具合でした。
→Vistaのころからは、DCコネクタから配線を伸ばして、マザーボードにつなげる方式が多くなり、上記の不具合は激減しました。
不具合回避の方法は、抜き差しはできるだけ行わないようにし、行う場合は慎重に。
また、持ち運び時には、必ずコネクタを抜くようにします。
マザーボードや本体内に異常はみられないので、元通りに組み立てます。
→ファンが無いためほこりもなくきれいでしたが、エアーで吹いておきました。
内蔵バッテリーを固定する際に、２か所のネジ穴が割れてしまったので、その部分は、アルミテープで固定↓
組み立て後、Windowsの起動を確認。
初期化の方法を確認しようと、メーカーサイトを見てみると、、、
表示不具合対応のアップデート↓
https://www.gm-japan.co.jp/support_search/glm-15-256-display-defect-recovery/
を発見。
まず、BIOSアップデート用ファイルをダウンロードして、USBメモリを作成。
作成したUSBメモリから起動して、BIOSをアップデート↓
無事完了。
同様に、OSアップデート用のUSBメモリを作成し、アップデート→特に異常なく完了。
一旦、SSDのイメージバックアップを取り、SSDを完全消去。
バックアップからSSDにリストアを行いWindowsの起動を確認。
CPU-Zの表示↓
TDPは6W
冷却用のファンが無くても大丈夫と思われますが、使用していると、本体がだいぶ熱くなることも。
バッテリーなど他の発熱もありそうなので、底面カバーに、通気用のスリットがあったほうが良さそうです。
SSDのSMARTを確認↓
通電時間が78時間！
外観と同様、実際に使用していた期間もごく短時間だったようです。
ここで、なぜ「ハイキ」と書かれていたのかが謎となりますが、考えられることは３つ。
→このノートを使用していた事業所は、すでに閉めてしまっているため、連絡がとれず。。。
・ACアダプタが故障、あるは、破損して使用できなくなった。
・BIOSとOSアップデートの原因となったディスプレイの不具合が発生して、使用できなくなった。
・性能的な不足で、業務での使用に支障があった。
ぐらいでしょうか。
さらに、動作の確認をすすめても、特に問題無し。
Webカメラもきれいに映ります↓
ただ、、、
SSDが使用されているので、通常は、ハードディスクを使用しているCoreiシリーズなどのノートより軽快に動作しますが、Windowsのアップデートなど、バックグラウンドで何らかの処理が始まると、とたんに動作が遅くなります。
バックグラウンドでの、Windowsアップデート時のCPU使用率↓
100%の状態が、頻繁にあります。
この時、SSDのアクセスタイムは100%ではなく、メモリも余裕があるので、動作が遅くなる主な原因はCPU性能のようです。
上画像をよく見ると、CPUの動作速度が「2.06GHｚ」となっていて、通常の1.1GHzから、ブーストを効かせてかなり頑張っていることがわかります（仕様上はブースト時は最大2.2GHｚ）。
ちなみに、PassMarkは1983。
バックグラウンドでの処理がなければ、office等、ごく普通に使用することは可能。
ユーチューブのフルHD動画も問題無く再生できます↓
CPU、GPUとも使用率は100%になることは無いようです。
→CPU使用率で３回ほど100%に届いていますが、撮影時に、ウィンドウ表示に変えたり、移動させたりした時の影響と思われます。
一通り、動作チェックを行い、問題の無いことを確認。
ACアダプタと、初期化用のUSBメモリも作成しました↓
DCコネクタは、本体の形状に合わせてプラスチック部分の片側を斜めにカット↓
これで、刺さった「感」が大きくなりました。
サービスのSysmain（先読み機能）を停止。
キングソフトのセキュリティソフトは、迷惑広告が表示されるので削除（Windowsのセキュリティが動作）
Cドライブのクリーンアップと最適化を行い、、、
メンテナンス完了↓
完了後に見つけたのは、このノート用のWindows再インストールのダウンロード↓
https://www.gm-japan.co.jp/support_search/glm-15-256-p-windows-10-windows-11-usb-os-re-install/
USBメモリ用のWindowsインストーラのよう。
Windows10、11 の両方が可能です。
ほぼ新品のような、かなり状態の良い中古ノートでしたが、すでに販売済みです。
ありがとうございます。
パソコン診療所
うえはら
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